どこから便秘?便秘にも検査があるの?

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便秘の割合を男女年齢別で見る

国民生活基礎調査のデータによると50才程度までは女性の便秘割合が数倍高い

コーラックなどもそうだが、女性をメインターゲットにしているのもうなずける。

女性の場合は10〜20才で既に男性の3倍便秘症状を持っているとされている。

ところが80才を超えてくると男女差が一切なくなるのだ。

特に男性の方が便秘経験が少ないかだと思うが、相談される頻度が非常に高い。

また男性患者の方が便秘に対して過度に心配されたり、強いストレスを感じる人が多いと話していて感じる。

加齢と共に今まで気にも留めなかった排便が突然上手くいかなくなる恐怖を男性の方が強く感じるのだろう。 

 

そもそも便秘とはどんな状態なんだろう..と考える。

2日でない状態で便秘でしんどい….って人もいるよね。よく質問される。

客観的に【あなたは便秘です】とお医者さんが決める定義が複数存在する。

この記事は自分用のメモです。

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ローマ分類

  • 排便回数が少ない人。
  • 排便困難な人。
  • 残便感がある人。
  • 機能性便秘の定義

ローマ分類では上記三つの状態で過敏性腸症候群の基準に当てはまらないものを指す。

※過敏性腸症候群でありがちな【腹痛】や【腹部膨満感】も症状としてあってもいいけど主な症状であってはならない。

米国消化器病学会

  • 排便回数が少ない。
  • 排便困難。

慢性便秘は片方、あるいは両方の症状をメインとしてその状態が3ヶ月以上持続している状態

日本慢性便秘症診療ガイドライン一部抜粋

【便秘症の診断基準】

排便の4分の1超の頻度で以下の6項目のうち2項目以上を満たす

  1. 強くいきむ必要がある。
  2. 兎糞状又は硬便である。
  3. 残便感を感じる。
  4. 直腸肛門の閉塞感やつまった感じがする。
  5. 用手的に排便促進の対応をしている。
  6. 自然排便回数が週に3回未満である。
【慢性】の診断基準
  • 6ヶ月以上前から症状がある
  • 最新3ヶ月は便秘症の診断基準を満たす。

小難しい定義がいくつか出したが【本人が満足いく排便でなければ便秘と言える】と昔調べたときに見た記憶がある。

※ちなみに日本のガイドラインはローマ分類を元にして作成されたらしい。

 

便秘の分類は大きく2つに分けられる。

  • 排便減少型
  • 排便困難型

掘り下げてみよう…

排便回数減少型

主な症状

  • 腹部膨満感
  • 腹痛
  • 便が硬くなる

①大蠕動が少ないパターン

考えられる要因
  1. S状結腸に溜まった便を動かす大蠕動の回数が少ない
  2. S状結腸に溜まった便を動かす大蠕動の回数が弱い

大蠕動が少ないことで腸内に留まってしまい、その結果、便の水分が吸収されてカチカチになり、余計に出なくなってしまうのだ。

回数の目安は週に3回程度。

出来うる解決法

市販薬では酸化マグネシウムが安全性が高く使いやすい。

水を引きつける力があるので便が柔らかくなり改善される傾向がある。

②大蠕動は正常パターン

考えられる要因
  1. 食べている量が単純に足りない
  2. 食物繊維が足りない

上記のことにより便の量自体が少ないっていう問題。

こちらも回数の目安は週に3回程度。

量が足りないので送り出されず、一定量溜まるまで大腸の中に長く長く留まる。

その結果先に留まっていた便がカチカチになってしまい出にくくなる。

出来うる解決方法

カチカチ便の場合先ほどの酸化マグネシウム錠も有効。

高齢者にたくさん食べろというのも酷なので、食物繊維を意識して食べる。

しかしこれにも落とし穴があって【不溶性食物繊維】の取りすぎは便秘を悪化させることも….

【水溶性食物繊維】がオススメ。

わかめや昆布や里いも、大麦が水溶性食物繊維。

パンを全粒粉のパンやライ麦パンに変えるだけでも効果的。

食物繊維も奥が深すぎるので、別の記事でまとめたい。

排便困難型

上で話した大蠕動はしっかり起こり肛門付近の直腸までは便が来るが、その排出がうまく出来ないこと。

①便が硬いからでない

この場合は直腸肛門に問題はない

②軟便・下痢でも出ない、出しにくい

この場合は直腸肛門になんらかの問題・原因があると考えられる。

便秘の検査アレコレ

大腸通過時間検査

無知なもんで勉強していて初めて知ったのだが大腸通過時間検査というものがある。

これは排便回数減少型の便秘の見極めに使われる。

レントゲンにより視認できる粒が20粒程度含まれたカプセルを飲む検査なんだ。

飲んだカプセルは胃で溶けて粒はそれぞれバラバラになる。

それぞれが便に入り込んだりして少しずつ体外から排出されるんだけど、カプセルを飲んだ5日後に20個のうち何個写り込むかで判断する検査。

大蠕動の頻度をこれで見るんだね。

排便造影検査(デフィコグラフィー)

便排出困難型の時使われる。

擬似弁を直腸に注入しレントゲン室で排出の様子を撮影し、出ない原因を探る。

ちなみに擬似便は小麦粉、水、バリウムから作られる。

 

便秘って大変だよね。

便秘ではないんだけど、自分は過敏性腸症候群なのでお腹がいつもしんどいっス。

 

おわり



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