初めて見たときおれに強烈なインパクトを残した。
人生で初めて読んだ青年誌の思い出を語る。
『GANTZ』は、奥浩哉による日本の漫画作品。漫画雑誌『週刊ヤングジャンプ』において2000年7月13日発売の31号から連載を開始し、2006年から隔週で連載、2013年6月20日発売の29号で完結した。
あらすじ書いてたけどあらすじで3000文字くらいいってしまったので全部消しました。
気になった人は調べてくれ!!
とりあえず地球外生命体と命をかけてやり合う話だ!!
GANTZとの出会い
小学校を卒業したおれは親の意向で塾に通うことになった。
住んでいた町に塾はなかったので少しだけ都会な隣町の塾に行くことになった。
隣町ということで同じ中学の奴らや地元の知り合いもいない塾。(厳密には1人いた。あと入ってから1年後には同じ中学の人たちも沢山入ってきた。)
そこの塾には自分の中学校にはいないタイプの人間が沢山いてかなり刺激的だった。
頭の良さでクラス分けされるんだけど頭がパーだったおれは当たり前のように最下層のクラスに振り分けられた。
唯一同じ中学だった子がいたのでその子とつるんでいた。
どんな授業するのか、とかその塾について教えてもらっていたんだ。
速攻でW中のやつに目をつけられて絡まれた。
初対面ながらW中のしゃしゃり小僧はこう言い放った。
W中のクソ「おまえら2人仲良く並んできめぇなぁ。くっついてアメーバかよwww」
これがスラム。これが最下層のクラス。
アメーバかよって煽りすごい。賢すぎる。
速攻で喧嘩売られて正直びっくりした。
どうやら元々いた同じ中学の子はそいつに軽くいじめられて?いじられて?いたような感じだった。
おれも同列に見られ舐めてきたのだろう。
頭にキたおれは速攻で言い返してやり合った。
最初のことがあったのでおれはそいつが嫌いだった。第一印象は大事。
その後なぜかよく話しかけてきてウザかった。
おれは適当に相槌打ってた。
今思えばそいつはおれと仲良くなりたかったのかもしれないね。
結局唯一同じ中学だった子はおれが入って少しして塾を辞めてしまった。
Kくん
ある日T中のKくんがおれに話しかけてきた。
Kくんはお洒落なマイルドヤンキーだった。
彼の撮るプリクラにはいつも
「I LOVE S◯X」と書かれておりロックだなって思った。
高校生になり再会したとき撮ったプリクラにも同じこと書いてて笑った。
おれは野暮ながら「いつも書くね?」っていったら「これははずせねぇよ」ってはにかみながら言った彼は漢だった。
なにが外せないのかよくわからなかったけど当時のおれは「なるほど、カッケェ」って目をキラキラさせて言っていた。
今思えば男だけのプリクラに書いてあるI LOVE S◯Xの文字はなんかやべぇ。
当時流行っていたMDプレイヤー。
MDに好きな音楽を入れて交換などもしていた。
Kくんの文字で「俺Best」と書かれたMDにはおれの知らないジャンルの音楽がたくさん吹き込まれておりそれも宝物だった。
「俺Best」はシリーズ化してお陰でおれはいろんな音楽と出会えた。
Kくんはオタクとヤンキーのハイブリッドだったので一粒で二度おいしい面白さがあった。どっちの世界も面白かった。
関係あるかわからないけど、この経験のおかげか男子校も楽しく過ごせた。
話しかけてきたきっかけは全く覚えてないのだがKくんとおれは速攻で仲良くなった。
Aくん
KくんとよくつるんでいたAくんも芋づるで仲良くなった。
Aくんは見た目の通り悪いやつだったがめちゃくちゃ面白かった。
先生に「死ね」って言ってバッグ引きずりながら帰っていった背中をおれは忘れない。
いつもダルそうにバッグ引きずってた。
AくんはどうやらW中らしかったのだが見てる感じW中のクソはAくんに怯えきっているらしくて彼らと仲良くなったその日辺りからさらにそいつが擦り寄ってきて気持ち悪かった。
パワーバランスのこわさを垣間見た瞬間だった。
ピラミッドすぎんか….この塾….
それからしばらくしてW中のクソは塾を辞めていった。
最後の日そいつは「色々あったけどたのしかったぜ!」っていって熱い展開みたいなセリフ吐いてきてこわかった。
友達になった記憶がねぇ….っておれは思ったがさばきのアーティストであるおれは「そうだな!」っていったらそいつは満足そうに塾を後にした。
その後おれもクラス替えで彼らとは別々になってしまった。
当時はおれは家に親が居なくて無人だった。
家に帰らなくても誰も怒る人も気付く人もいなかった。
Kくんたちの家もそれぞれちょっと複雑な家庭環境だった。
そんなおれらは仲良くなるのは必然だったのかもしれない。
いつもおれのクラスの授業が終わるまで待っててくれて塾のある日は必ず深夜まで3人で遊んだ。
前置きがクソ長くなったがそんな塾で初めて友となったKくんの愛読書だったのがGANTZだったのだ。
Kくんはおれの中でまさに少年期の黒野計みたいな男だった。
加藤が黒野に憧れるようにおれはKくんに憧れていた。
Kくんかっけぇよ。リスペクト。
お洒落で面白くてちょっと悪くて女にモテる。
そんなKくんが読んでるならおれも読むしかねえって当時借りて速攻で読んだ。
初めて読んだ感想
結果からいうと中学入りたての小僧にはいろんな意味で刺激が強すぎた。
ネギ星人のくだりであまりにもグロすぎてびっくりしたのだ。あとやけにエロかった。
今までコロコロコミックレベル、ジャンプですらちょっと大人の読む漫画でしょ(ドキドキ)ってなっていた。
ヤング系漫画を読んだことがないおれにとってこんな残酷で、酷くて、こわい話があるのか….としばらく胸がつかえたし具合が悪くなったのを今でもよく覚えている。
助けを懇願するミニネギ星人を寄ってたかって囲って最後には◯してしまうヤクザたち。
酷すぎる。おそろしい。
これが青年誌。これがヤンジャン。
ヤングとは(哲学)
とんでもない洗礼を受けてしまった。
KくんやAくんがどこか大人で言葉選びもかっこいい理由がわかった気がした。
彼らは幼少期からこれらの漫画を読み英才教育を受けていたのだ。
学級王ヤマザキやデンジャラスジーさんでは磨けない語彙力がそこにはあった。
う◯こー!や、おならブーみたいな幼稚なギャグなんて一切なくて、あるのは腕がちぎれたりたりするバイオレンスアクションとエロス。
(大人になった今ではガンツもキッズが読む漫画だなって思うけど、子供の時はそう感じた)
兄弟いるやつとかは小学生低学年の頃からジャンプとか読んでて大人だなあって思っていたけどおれはジャンプをほぼ一切読まずにヤンジャンに行ってしまったのでさらにビックリしたんだと今になって思う(笑)
小学生の時からドラゴンボールやスラムダンクとかは単行本で買ってもらって読んでたけどね!
いわゆる雑誌での形式で買ってもらったことはない。
ジャンプはいちご100%的な漫画が必ず掲載されていたので買うのが恥ずかしかったのだ。
(万が一親に検閲されたら….と思うとこわかった。この辺の考えが今振り返るとキッズで笑う)
KくんはGANTZのセリフを引用して話してくるのが上手くて当時めちゃくちゃ笑わせてもらった。
その場のノリとかもあるのでここで文書で書いたとしてもあまり笑えないと思うので残せないけど….
Kくん….おまえならどうする….
しばらく読んでいくと人間慣れてくるもので、GANTZにどっぷりハマるのであった。
青年誌に慣れている….大人….
初めの頃は微妙な顔だったタエちゃんも編集のテコ入れかどんどん可愛くなっていった。
タエっ….ちゃんッッ….
おれたちは力も暇も持て余した中学生。
GANTZのシーンを真似て駐輪場の階段から飛び降りてみたり、チェリーみたいに超能力が使えないから試してみたり、エアガンをガンツの銃に見立て撃ち合ったり楽しい時間を過ごした。…誰かが撃ったBB弾の流れ弾がKくんの歯にぶち当たり歯が欠けて歯医者にKくんは転送された。おい!ガンツ!!Kくんを生き返らせオオォォォ!!
バンパイアとかもかっこよかったな。
手から日本刀出しちゃったり。
中学生が大好きなかっこよさがそこにはあった。
結局GANTZが完結する頃には大学生くらい?になっていてGANTZもすっかり読まなくなっていた。
その頃には映画化もされて主演は二宮くんだしすごいメジャーだ!!って驚いた。
あーついに完結したんだ。
って思うと同時に当時の中学時代を懐かしんだ。
….GANTZは間違いなくおれを大人に近づけた漫画だと思う。
ちなみに楽しすぎるメンツとともに塾で最高に濃い時間を3年間過ごしたおれ。
遊びすぎて受験には失敗した。
Kくんは最近結婚しました。本当におめでとう!
素敵な思い出thanks bro!!
おわり