アラサーが読んで面白い!と思った漫画を積み重ねていきます。
完結から未完結までごちゃ混ぜで書いていきますがいずれも【面白い!】と必死になって読んだ作品ばかりです。
本をよく読みなさいなんて言われた人が多いと思います。
しかし立派な本でなくても小説、漫画問わず、読めば何かしら得られる事が多いです。
キングダムやゴールデンカムイとか寄生獣など有名すぎる作品は避けつつリアルの世界では勧めにくい漫画から人気作品、意外と知られていなさそうな作品まで含めて詰め込んでみました。
ではいってみよう。
【未完】天国大魔鏡
■ジャンル:アドベンチャー
■連載時期:2018-連載中
■巻数:5巻(2021年4月現在)
現代文明が一度滅び荒廃した土地で、どんな場所か、どこにあるかも分からない【天国】と呼ばれる土地を2人で目指す物語。
何でも屋の少女に依頼されたのは少年の護衛。
荒廃した土地で人を食べる【人食い】という化け物の正体は一体何なのか。
文明が失われて法律がなくなった人間の狂気。ライフラインのない不便さ。
その一方で壁に囲まれた清潔な場所で育てられる複数の子供たち。それを観測する大人たち。
二つの舞台から物語が進行していき既刊5巻ながらかなり濃密なストーリーが展開されています。それでいて急足に感じないので旅をする2人を眺める楽しさも本作にはあります。
この作品は青年漫画ながら男女問わず割と万人に勧めやすい作品なのでトップに書きました。毎度わくわくさせる表紙デザインも素晴らしい。
護衛対象の少年はいつしか少女に恋心を抱くわけだけど、少女にはとんでもない秘密がある….既刊のコミックで明かされてるので気になる人はぜひ。
【完結】ギャングース
■ジャンル:クライムアクション
■連載時期:2013-2017
■巻数:16巻完結
少年院で出会った三人が【犯罪者】だけを狙う窃盗団を結成しタタキまくる作品。
【そのタタキやらせて頂きます】なんて口走る機会は一切ないが口ずさみたくなる。
どんな辛い時でも逆境でも絶望しないポジティブな主人公カズキは漫画の世界とわかりつつも眩しい。
物語内でもそんな主人公に対してそれぞれ思惑はありつつも冷静冷血な道具屋、怖さが半端ないチャイナマフィアから広域指定暴力団、はたまたタタキ対象の幹部までも味方に引き込み物語はどんどん大きく展開していく。
ちなみに実話を基にしたフィクションとなる。
犯罪の手口などは現実に使われているものばかり。
ラスボスの半グレ集団六龍天のボス安達。
見た目はめちゃくちゃ地味だし寝巻きで出歩き全く悪そうに見えない。でも現実のコワイ人もこんな感じなんだろうなぁとなんとなく思ってしまう。人は見かけによらない。本当に。
作成にマジモンのルポライターが関わってるのでリアル。
こんな世界もあるんだなぁ….リアルでは関わりたくないけど….な世界を体験してみて。
【未完】ジャガーン
■ジャンル:バトルアクション
■連載時期:2017-連載中
■巻数:12巻(2021年4月現在)
ある日空から降ってきたキチガエルと呼ばれるカエルに取り憑かれると快楽、欲望の抑制が効かない怪人になってしまう。
銃をぶっ放したい欲望を密かに持つ交番勤務の主人公もひょんなことから怪人になってしまった。そして同棲中の彼女も怪人化してしまい….まさかの彼女に対してぶっ放してしまう。
そして物語は進んでいく。
主人公のラッキーなところは自我を維持できた事。怪人を倒すことで得られる成分を摂取しないと自我のない怪人になってしまうので強制的に戦いに巻き込まれていく。
全ての怪人を倒して願いを叶えられるか!と言うお話。
アクションもさる事ながら、ことなかれ主義で面倒ごとに対してとことん関わりたくないという思考の主人公が、少しずつ自分のしたいように生きたいように欲望を出していくのが良い。
最新刊ではすっかりダークヒーロー。青年誌らしいエログロがあるので地味に勧めにくいが話の面白さはかなりの物。
とにかく続きが気になる。あとベルちゃんがめちゃくちゃ可愛い。
ジャガーン上級者はベルちゃんが見たくて読んでるまである。
【未完】マイホームヒーロー
■ジャンル:クライムサスペンス
■連載時期:2017-連載中
■巻数:13巻(2021年4月現在)
特別な力は何もない平凡なサラリーマンと奥さん、そして大学生の娘。
そんな平凡でも幸せな家庭。ところがある日、娘の顔に残る殴られた跡に気がつく。
どうやら交際中の彼氏からの暴力のようだ。立ち上がるお父さん。
そして尾行….盗み聞きしていると、どうやら交際相手は既に2人の女性を殺害していることが判明。娘にも目的があって近づいているらしい….どうする?どうする!?
追い詰められていく家族。
緊迫感が半端ないです。
一寸先は闇。物語序盤ではちょっとした関わりから抜け出せない沼にハマるといった恐ろしさを感じます。
お父さんの武器は推理小説オタクという部分のみなのが良い。
実はめちゃくちゃ強いとか特殊能力があるとか、そういう要素は一切ない。
奥さんの実家には何やら秘密があるようだが….?最新刊で明かされていく。
この家族は全員家族を想う気持ちは誰にも負けていない。お互いを完全に信頼している。こんな家族になりたいね。
この家族がどうなるか気になって眠れません。
老若男女問わずにオススメ。
一息つく暇もなく次から次へと降りかかる家族への災難のノンストップジェットコースターサスペンスストーリー。
【未完】定額制夫のこづかい万歳月額2万千円の金欠ライフ
■ジャンル:日常系
■連載時期:2020-連載中
■巻数:2巻(2021年4月現在)
アクションが続いたのでちょっと休憩。
お小遣い定額制の夫たちを描いた日常系漫画。
この作者の作品はどれもほっこりして大好き。
そしてまさに【足ることを知る】と言いますか、今ある現状で如何に幸せに暮らすかの秘訣が記されている気がします。
20,000円のお小遣いで嘆くばかりでなく20,000円で如何に楽しめるか、何ができるかそれを探求していくお話。
この作者の周りのお小遣い夫の色が濃すぎて笑ってしまう。
中でも【ステーション・バー】というパワーワードを生み出した功績はデカイ(笑)
駅中のオシャレなバーのことではなく駅の邪魔にならない片隅で缶のお酒にタオルを巻き隠しつつ、人間観察(人間ドラマ)を楽しみながら飲むという飲みスタイル。
終電を気にすることなく、日によって気軽に場所を変えられ、何より安いという最強の飲みスタイル。
この漫画にはそんな楽しみ方記されちゃってます。私はAmazon Kindleで購入しているのですが、思考がお金に取り憑かれてしまった時に読むと憑き物がとれたようにお金に対する執着がなくなります。お金を稼ぐことに追われている人に読んでほしい。
【未完】喧嘩商売・喧嘩稼業
■ジャンル:格闘技
■連載時期:2005-連載中?
■巻数:喧嘩商売24巻、喧嘩稼業13巻(2021年4月現在)
最強の格闘技は何か。
表の格闘技の頂点達と陰の格闘技の頂点達による陰陽トーナメント。
表の格闘技選手とは有名な力士だったりオリンピック選手、人気プロレスラー、合気道、空手道。
陰の格闘技選手とは暗殺者、傭兵、表に出ない古武術、賭け試合の選手、ヤ○ザの用心棒。
そんな物騒なトーナメントに天才的な頭脳をもつ高校生佐藤十兵衛が潜り込み参加する物語。
と書くとちょっと爽やかなわけだけど十兵衛ほど小細工する格闘漫画はないんじゃないかな(笑)
フィジカル、精神面ともにかなり高い十兵衛だが、それでも高校生がそれぞれの格闘技の頂点とまともに戦って勝てるわけはない。
そのため不意打ち、情報戦、毒、人とにかく使えるものはなんでも使って勝つその姿に感動すら覚える。
トーナメントの参加権も普通にしてたら貰えるはずもないのだが、参加者の1人キックボクサーをぶち倒し(不意打ち試合)参加不能にして無理やり参加した。
格闘に関してはいわゆるスポーツ的な意味合いの【試合】ではなくまさに【死合】。
指をへし折る、肋骨を砕く、金的を躊躇なく潰す、目を潰す、と兎に角凄惨な訳だが、各々格闘技の頂点を極めし者たちの死合は圧巻。
それぞれのトーナメント参加者の過去を1人ずつ掘り下げるのも良い。そのせいで進行もめちゃくちゃ遅いわけだが….
闘う理由が感動的な人物もいれば、そうでない人物も。いつしか必ず肩入れするキャラクターが出てくるはず。
問題は連載が不定期すぎてやばいこと(笑)この作者は何度も逃亡しているので連載が止まりがち。天才的な面白さを誇る漫画家はみんな逃亡しがち。ちなみに元々ギャグ漫画畑の作者であり前作の【喧嘩商売】は【喧嘩稼業】よりも少しだけポップでギャグが多い。喧嘩商売→喧嘩稼業と話は続いている。
喧嘩商売のさらに前はもっとギャグ漫画路線で驚くはず。
喧嘩稼業はギャグパートが極限まで削ぎ落とされてシリアス。
作者が書きたいのは本当はどっちなのか気になるところ。
【完結】鈴木先生
■ジャンル:日常系
■連載時期:2005-2011
■巻数:11巻完結
文学系漫画。本を沢山読む人とか楽しめそうだ。中学校の先生の視点から生徒たちを分析していく漫画。
国語の先生っぽく言葉の言い回しや討論で思春期真っ盛りの生徒たちの悩みを解決していく。
物語の中で鈴木先生は生徒たちからの人気投票で一番の人気者。そして先生自身もその人気を自覚しつつ、人気者を維持できるような振る舞いをする。時にそれをよく思わない先生からの嫉妬や生徒たちからのひやかしを受けつつ完璧な先生をこなす。
その一方で才色兼備な女生徒小川を神格化し眺め楽しむという変態的な側面を持つ。
交際している彼女に対してその面影を重ねたり、徐々に欲望が加速していく。
一方でそれを悟られて完璧な先生として自分を見る小川に失望されたくないという思いがせめぎ合う。普通の生徒たちの悩みや鈴木先生自身の心の問題を取り扱う作品。
女性から見ると男の妄想って感じで気持ち悪いという感想を抱く人もいそう。
男視点で見るとそう言う感情わかる〜と思う人もいる。みんながどんな感想を抱くか教えてほしいな。
読む人を少し選ぶかもしれない、そんな作品。ハマる人はめちゃくちゃハマる。ちなみにドラマ化されている。
個人的に文字数が多い漫画上位に食い込んでいる。
これもう本やろ….
【完結】テセウスの船
■ジャンル:サスペンス
■連載時期:2017-2019
■巻数:10巻完結
自分の父親は殺人鬼。
父親が起こしたとされる事件によって一家離散。姉は整形で顔まで変えた。
自分が生まれる前に起きたとされる、その事件は本当に父親が犯人なのか?
自分の父親を信じてみてという妻の言葉をきっかけに事件に向き合う主人公。
ここまでだったら多分私は読んでなかったのだが、この作品の面白いところはまさかのタイムスリップものというところ。
当時の事件現場に向かった主人公が事件の起こる前にタイムスリップし事件を起こす前の父親と会う所から物語は一気に動く。
あれだけ憎んでいた父親は実際に会ってみれば地元民に愛される駐在さんだった。
初めは疑ってた主人公も徐々にこの人が殺人を起こすとは思えない、と考えを変え始める。
主人公のいた現代からは考えられないほど暖かで平和な家庭。
見ず知らず、身分証もない主人公を暖かく迎えてくれる家族。
でも正体は明かせないというジレンマ。
主人公はこの時代まだ生まれてないので迂闊なこともできない。
しかしそんな家族を守ろうと主人公は必死になって父親が疑われるような余地を潰していこうと奔走する。
しかし未来から来た主人公(身分証がない)が今度は殺人犯と疑われてしまったりと、とにかく一息つかせてくれない作品だ。
どのタイミングで自分はあなたの息子ですと告白するのか、事件は本当に父親が起こしたのか、真犯人がいるのであれば一体誰?と、とにかく先が気になって仕方がない漫画でした。
登場人物全員怪しいからね。
犯人も目的もオチも最後までわからず、最後まで楽しめた。ちなみにドラマ化もされています。
老若男女問わず勧めやすい万人向けの作品です。
【完結】シグルイ
■ジャンル:惨酷無惨時代劇
■連載時期:2003-2010
■巻数:15巻完結
南條範夫による小説(1983年)駿河城御前試合の漫画リメイク。
駿河御前試合はその名の通り真剣を用いた死合それぞれを12話詰め込んだ短編小説。
その第一話(第一試合)である【無明逆流れ】を【覚悟のススメ】でお馴染みの山口貴由氏が漫画にした。
死合をするのは左腕を失った剣士・藤木源之助と盲目の剣士・伊良子清玄。
彼らの間には、浅からぬ因縁があった。
ちなみに小説は嘘か真か静岡県の駿河大納言秘記に記されていた写し物を参考にされたとの事。
もしかしたら本当にあった話かもしれないのだ。
徳川大納言忠長の気まぐれによる発言から真剣を用いて上覧試合が行われ、参加者11組中8組は相手を斬り伏せた。
そのあまりの凄惨さから見学者は皆嘔吐、見てられないような状況ながら忠長自身は最後まで平気で見届けたとか….その様子があまりに異常だったため密かに記された写本….その内一試合を漫画にしている。
当時の武士の覚悟、試合前の儀式、取り巻く環境。強さでしかできない自分の証明。
どれもとてもよく描かれています。
そして武家の娘に生まれる悲惨さも….
ちなみに小説版の駿河御前試合自体は絶版だったのだが漫画化したら人気が出てしまい再版するという逆輸入状態。
南條範夫や山田風太郎といいこの時代の時代小説は読んでる限り残酷物。
それをリメイクすると意外と若い人たちにも人気が出るんだよね。
私自身も山田風太郎氏の甲賀忍法帖リメイクのバジリスクから当時の時代小説に興味持ったクチです。
バジリスクはアニメ化もされた。これまた面白い作品。当時(1958-1959)これだけ柔軟な発想と設定の時代小説書くとか山田風太郎すごすぎだろ…と感心した。
シグルイは山口氏らしく描かれた肉肉しい肉体、その表現力は圧倒的。
それがまた残酷さに拍車をかけているのだ。
ちなみに私は全巻買ってます。
何度読み返してもめちゃくちゃ面白くて毎回最後まで読んでしまう。
ただ残酷なので人にはちょっも薦めにくい。
興味が湧いた人は読んでみてください。できれば山口氏の手で原作全12話漫画化してほしかった!!!!
【未完】葬送のフリーレン
■ジャンル:ファンタジー
■連載時期:2020-連載中
■巻数:4巻(2021年4月時点)
もう既にかなり話題になっている。
まだ4巻しか出ていないが今後間違いなく流行るであろう漫画。
魔王を倒した後の勇者達の物語を描く。
勇者御一行みんな仲良くのんびりライフとかではなく、人間である勇者は割とあっさり寿命で逝く。
その後残された人間の僧侶、長寿のドワーフ、そしてさらに長寿のエルフ女性。
このエルフこそが主人公。
一緒に旅した数年間も長寿の彼女にとっては一瞬。会うたび(数十年スパン)に老け込む僧侶もすっかりじじいでくたばりそう。
大事な人が死んでから初めて向き合う人間という存在を知るために彼女は旅に出る。
旅に出ればまた人間の仲間ができる。魔王を倒す時とはまた違う視点で人間と向き合う彼女の心理や人間に対して疎い彼女に接する人間たちがよく描かれている。
絵も綺麗でストーリーも面白くかなり読みやすい。誰にでも薦めやすく間違いない鉄板漫画だ。
やべえたった10選でちょっと疲れた。今日はここまで。
少しずつ積み重ねて書いていきます。まだまだあるぞー!!
続く