前置き
アニメも漫画も映画も大好きで昔からよく見るのですが、ここ最近アニメを見る頻度がグッと少なくなりました。
今回は初めて見た深夜アニメというものを振り返ろうと思います。
初めて見た深夜アニメは2003年。今からなんと16年も前になります。信じられない…こわい….
当時自分の部屋にテレビがあった私は夜中眠れなくてテレビをつけました。その時放映されていたのが今回お話しする巷説百物語です。
大人になった今と違い深夜12時45分に起きている背徳感と睡魔による微睡みの中みる怪しい世界観のこのアニメに本当にハマったものです。
そして当時全話しっかり見れたわけではないんです。
なんせテレビはあったものの録画機能というものがついていなかったので….飛び飛びになってしまい巷説百物語はオムニバス形式なので結局話のオチが分からなかったり悔しい思いもした記憶があります。
そして現実でこの作品について語り合えたことは未だありません。
大人になってから調べたら声優めちゃくちゃ豪華でびっくりした。
アニメは超有名ホラー映画リングの作成に携わっている高橋洋氏が初のアニメ脚本を担当している。うーん大人になって調べると色々面白い!
巷説百物語シリーズとは
実は原作がちゃんとあります。
京極夏彦先生の時代小説巷説百物語です。本を読まない人でも一度はお名前を聞いただことがあるのではないでしょうか。
結構ドラマ化やアニメ化されてます。
見たことはないですが巷説百物語もアニメ化の後テレビドラマ化されたようです。
ドラマ化にはトリックでお馴染みの堤幸彦監督が携わっている。
あととんでもない厚みの本で有名ですよね(笑)アニメからハマって巷説百物語シリーズは購入して読了しました。しかし時が流れすぎてもう内容はほとんど覚えていません。残念。
本当に分厚く手が疲れるので、背表紙を切って分冊のようにして読んでいました。
ついこないだツイッターで目にしたのは、書店などで「京極夏彦史上最薄の本!!」と紹介されている画像が出回ってました。それほどまでに普段の本は分厚い。
どんなお話なのかな?
あらすじ舞台は徳川幕府の足元が揺らぎ始めた幕末の世。「闇」が息づき魔物の存在が恐れられていた時代に、「百物語」を世に出そうとして、物書き志願の山岡百介が諸国を巡り歩く。そこで小股潜りの又市・山猫廻しのおぎん・鳥寄せの長耳といった小悪党たちに出遭う。
彼らは、闇に葬られる事件の解決を請け負う正体不明の一味。罪人を探し出し、人間の業(ごう)を巧みな仕掛けによって裁き弔っていく。密やかな鈴の音と「御行為奉」の言葉と共に・・Ⓒ京極夏彦/TMS・東宝・CBC・RKB・RCC
江戸時代末期ごろのお話で、晴らせぬ恨み、八方塞がりの困難な問題を三人組が金で請け負い、妖怪になぞらえて(ここがポイントです。結局は人間の仕業なのを怪奇のように上手く見立てて事態を収拾していきます。)解決するというもの。
初めのころは3人は妖怪の類だと思ってみていました…
三人組は非常に有能でそれぞれ特技がありますが、あまりに人間離れしている(特技もさる事ながら情け容赦がない非情な面もある)ので、三人組のお供に視聴者視点(一般的な道徳的考え方の人物)となる百物語を描こうとしている物書きの先生を交えた4人で展開していくオムニバス形式のアニメです。
主人公陣営のキャラクターはみんな服装が江戸時代とはかけ離れていて独特のデザインです。
しかし街の住民たちは時代背景に合わせた服装になっていてギャップがまた不思議。
メインキャラは髪型なども現代風なので、時代ものが苦手という人でも違和感なく見れる。
アニメレビューなどを見ると地獄少女のようなアニメと評価されていることが多かったです。
地獄少女はよりとっつきやすいかもしれませんね。あれも悪さをした人間を懲らしめる、人に行った酷い行いにはバチが当たるよという同じような展開でお話が進むアニメだった記憶があります。
登場人物振り返り
Ⓒ京極夏彦/TMS・東宝・CBC・RKB・RCC
山岡百助(関俊彦)
アニメの主人公?ポジションであり、視聴者視点の持ち主。
三度の飯より怪談好きの物腰柔らかなお人好し。蝋燭問屋に養子に出されるも早々に跡目を譲り若隠居となって日々のらりくらりと物書きとして過ごす。
百物語を書きたいと思っている。
お人好しで又市たちの非情な行いを止めることもあれば知恵を貸すこともあり良くも悪くも関わっていく。
声優は関俊彦。当時声優なんて全然知らなかったけど忍たま乱太郎の土井先生ということはすぐにわかった。めちゃくちゃイケボ。
小股潜りの又市(中尾隆聖)
白装束を纏うアニメ版ではかなり小柄な男。
口調や言い回しがが独特で舌先三寸で相手を操り誘導する。一味のブレイン的存在。
百助に対しては非常に丁寧な印象。
先ほども書いたようにさまざまな事件を解決する時や恨みを晴らす瞬間の仕上げに決め台詞を話す。
仕上げは必ず鈴を鳴らし「御行奉為(おんぎょうしたてまつる)」と唱え締めくくる。
水戸黄門が印籠を見せる瞬間のようなイメージ。かっこいい。
声優は中尾隆聖。ドラゴンボールのフリーザやバイキンマンでおなじみだ。でもこのアニメでの中尾隆聖は渋いぜ。
※小股潜りとは甘言により人を謀るという意味。
山猫廻しのおぎん(小林沙苗)
このアニメの紅一点。
めちゃくちゃ美女に描かれている。年齢不詳でその時々で子供から年増まで演じる。
かつ人形使いであり、怪異を仕組むことも行う。(もちろん自身が幽霊を演じることもあるが….
髪型は現代風。ドラマ版では小池栄子が演じてたらしい。
※山猫廻しとは片手で人形を操る傀儡子のこと。
鳥寄せの長耳(若本規夫)
さまざまな技術を持つ大柄な男。中でも特徴的なのは変装能力。もはやチートレベル。
なお誰も本当の長耳の姿は知らないという設定があるため、大柄な男の姿も仮の姿なのだろう。
※鳥寄せとは口笛や鳥笛で鳥を引き寄せること。
声優は若本規夫。ドラゴンボールのセルやサザエさんのアナゴさんでも有名。やはり豪華….若本規夫氏は機動隊員だった経歴も持つ異色の声優だ。
振り返り
魅力的な登場人物、ストーリー、豪華な声優と今振り返っても人気があってもおかしくないと思うのですが、独特すぎる世界観と描き方、色彩が万人受けしなかったのかもしれません。
今再度視聴したらまた別の感想になるかも。過去は美化されているものですしね。
dアニメストアfor Prime Videoで現在視聴可能のようです。
昔のアニメ振り返ると当時が思い出されて感慨深い….
おわり